木札ができるまで
木札ができるまで
木札ができるまで
木札ができるまでの工程
素材の仕入れ
木札の素材となる木材は、定番の本黄楊(ほんつげ)をはじめ、さくらや黒檀、ピンクアイボリー、スネークウッドなどさまざま。
自然素材のため、ひとつとして同じものはありません。
仕入れでは必ず実際に目で状態を確かめ、素材を厳選します。
彫刻前の下磨き
仕入れ後の木材は機械で厚みを整えます。
この過程で、表面にわずかなヤスリの刃跡が残ります。
目で見えないほどの刃跡ですが、段階を分けて手作業で磨き、わずかな凹凸を削ぎ落とします。
使い込んだ味わいを出すために欠かせない作業です。
木取りと成形
木札のサイズに切り出した断面も丁寧に処理します。
鋸刃を細かいもの変えたり、磨いて光る高級素材は断面も丁寧にヤスリで磨き上げます。
さらに四つの隅や切り出した断面の角にも軽くヤスリを当てることで、手になじみ温もりのある木札の下地ができあがります。
穴あけ
彫刻の前に、木札の表裏を丹念に見定めます。どの面に、どの向きで彫刻を入れると文字が映えるのか、木目の具合などで判断するのです。彫刻する面と向きが決まったら、紐を通す穴を開け、面取り(角を落とす作業)を施します。
デザイン(枠取り、文字の配置)
枠いっぱいに彫刻される文字には「隅から隅まで福がたくさん入りますように」という願いが込められています。
隙間を埋めるよう、一文字ずつ手作業で太さや間隔を調整し、全体のバランスを整えながら文字や枠をレイアウトします。
木札への彫刻
彫刻は木札用にカスタマイズした「レーザー彫刻機」を用います。深くシャープな彫刻を実現するため、素材に応じて最適なレーザー出力を設定。
1つずつ、高い出力でゆっくり時間をかけて彫り進めることで、緻密かつ立体感のある彫刻が生まれます。
彫刻後の仕上げ磨き
レーザー彫刻によって出た木の脂(ヤニ)を拭き取り、細かな傷を落としたあとは、最終的な仕上げ磨きです。
素材に見合った方法で、3~4工程にわたり手作業で磨きをかけます。塗装はせず磨きのみで、木の温もりや癒しの力を引き出していきます。